開発の背景

建設工事において、コンクリートが多かれ少なかれ使用され、その多くは生コンクリート工場から供給されています。コンクリート工事現場では生コンクリート工場に対して打設が途切れないよう必要量を超えて余裕をもって注文するため、工事現場では多少なりともコンクリートが余ってしまい、処分されるコンクリート(残コン・戻りコン)が発生します。国土交通省の残コン・戻りコンに関する調査によれば、残コン・戻りコンの量は生コン出荷量の約1.6%(関連リンク:残コン・戻りコンの発生抑制、有効利用に関するアンケート調査の結果概要について(国土交通省))と、個々の現場では目立たない量だが、わが国全体を考えると決して少ない量ではありません。

全国生コンクリート工業組合連合会では、全国で年間推定100〜150億円の処理費用がかかっていると発表しています(関連リンク:コンクリート工業新聞(2006年12月7日号)。環境問題が叫ばれる中、残コン・戻りコンをできるだけ削減し、利用を促進することは社会的ニーズであり、この課題は、使う人、作る人、売る人といったコンクリートに携わる業界全体として取り組む必要があると考えています。この残コン・戻りコンは、従来産業廃棄物として処理業者に依頼し処理していた。しかし、近年処分場の逼迫や処理料のアップに伴い、将来的に処理に伴う負担が増える一方となります。残コン・戻りコンの処理については、生コンクリート業界では10数年前から懸念されてきた問題であり、色々な研究等も行われてきました(関連リンク:日本コンクリート工学協会 論文検索システム)。しかし、それらの研究について未だ実用化されていないのが現状であります。

当社の残コン・戻りコンリサイクルシステムの開発は、2005年頃に静岡のある乾燥機メーカーと知り合ったのがきっかけです。最初は遊び心で乾燥装置のテスト運転を行い、繰り返し行っていくうち原料の水分量や処理までの経過時間等によって乾燥されたコンクリートスラッジ微粉末(以下、再生製品という)にも色々な違いが出てくることや、乾燥機本体および付帯機器についても付着、磨耗、メンテナンス性を考慮した特殊構造としなければならないことなどが次第にわかってきました。
現在も引き続き設備の改良等を行い、より良い再生製品の製造を目指しています。

関連リンク

残コン・戻りコンの発生抑制、有効利用に関するアンケート調査の結果概要について(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/01/010901/01.pdf
コンクリート工業新聞(2006年12月7日号)
http://beton.co.jp/news/2006/12/1_20.html
全国生コンクリート工業組合連合会関東1区地区本部
http://www.tokyo-kouso.or.jp/onegai/onegai1-2.html
日本コンクリート工学協会 論文検索システム
http://data.jci-net.or.jp/intro.html